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絆 文学部心理学専攻 関晴子さん
同期の関さん、チェルシーフラワーショーで今年は銀賞を獲得!
ロンドンにてランドスケープアーキテクトとして活動を続ける関晴子さん。
昨年の銅賞に続いて今年のフラワーショーでは銀賞を獲得しました。
大変おめでとうございます。
関さんから以下のようなエッセイが寄せられました。

在英10年のあいだ幾度となく日本と英国を行き来するうちに、日本の空間の持つ特異性について強く意識するようになり、自分なりに考えをめぐらしてきた。特に、西欧で見られる「ジャパニーズ・ガーデン」が日本庭園をそっくり模しているにも拘らず、日本的美を感じさせないのは何故なのか、逆に日本庭園の「型」やエレメントを用いずに日本的美を表現することが可能かどうか、それはどのような手法によって為しえるのか、ここ数年様々な機会に実験的なデザインを提案してきた。

2008年の英国チェルシーフラワーショーに出展された「月影の銀色の庭」(銀賞受賞)は、桂離宮の月見台から発想を展開し、「月を生け捕る池」、そうした間接的な方法により月を愛でる日本人の心性に焦点を当ててデザインされた。ここでは回遊式日本庭園の縮景として、視界の制御や景の連続など、現代様式のなかに伝統的な手法が試みられたものである。

「日本人の心性」ということを西洋との比較で考えるならば、西洋の文化は明らかに形、光、生といったポジティヴな実体に焦点を当て、生のあくなき追求、自然の克服、天へ届こうとする強い意志を持つが、それとは対比的に日本人の感性は移りかわりゆくものへの諦観、受容、或いはそれゆえの生への愛着といったようなものを育んできたように思う。この庭で提示されたように、「うつろいの美」をいとおしむ日本人の美学、実在の瞬間性を捉える美意識を表現することは、私の空間表現のひとつの核たるテーマとなっているものである。

英国王室が主催するチェルシフラワーショーの140年の歴史の中で、この庭はショーガーデン・カテゴリーとしては初のコンテンポラリー・ジャパニーズガーデンであり、日英修好通商条約150年の記念すべき年を祝し、日英の様々なジャンルのデザイナー、アーティストのコラボレーションにより建設されたものである。
(関  晴子  ランドスケープ・アーキテクト、STUDIO LASSO代表 www.studiolasso.co.uk



チェルシーフラワーショーでBronze Flora賞 獲得 
  今年で第85回を迎えた英国のチェルシーフラワーショーは、世界最大の花とガーデンの祭典として名高い。毎年1週間の開催期間中に世界中から約12万人のヴィジターを迎え、主催はロイヤル・ホーティカルチャル・ソサエティ。初日にはエリザベス女王もショーを訪れる。約40のガーデンのうち、スモールガーデン部門が国際コンペ枠となっていて世界中のガーデン・ランドスケープデザイナーの登竜門として認識されている。

  作品のタイトルは「Garden of Transience」=「うつろいの庭」。日本庭園の伝統的なデザインエレメントを一切使わずに日本人の持つ繊細な美意識を表現しようとした実験的な現代の日本庭園。中央に配したガラススクリーンに照らし出されたバンブーのシルエットが「うつろい」の感覚を演出することを意図した。ガーデンのフォーカルポイントともなるこのオブジェは、障子に写りこむ影のイメージからデザインした。


ロイヤル・ホーティカルチャル・ソサエティの紹介ページ



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